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世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307
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ロードムービーが懐かしい

今年の大きな「事件」のひとつには、なんといっても、「世界の中心で、愛をさけぶ」と「いま、会いにゆきます」をあげないわけにはいきませんよね。

この2作品が今後多くの賞を受賞していく過程で第二・第三の盛り上がりの相乗効果を生み、それが波状的に広がっていけば、さらにこれから先もどれくらい稼ぎ出すのか予想もできませんが、きっと150億くらいは楽に届くのではないかという声も聞こえてきそうです。

しかし、時間ができると映画を見ることを楽しみにしている者にとって、ここのところ盛り上がりをみせている「純愛もの」の多くの作品に接していると、そのぬくぬくとしたストーリーの湿気を帯びた停滞感に、どうも物足りなさを感じてしまいます。

きっと新規な意外性を生み出すために、やたらストーリーをいじるりすぎる小手先の器用さだけを競うみたいな部分に、どうも付いていけないというか、多分そういうことなのだろうと思うのですが、こうしてみると、自分には、あのヴェンダースやジャームッシュの乾いたロードムービー風のものが体質に合っているのかな、などと思えてきて、つい「あの頃は、よかった」という後ろ向きな愚痴が出てしまいそうで、現実に置いて行かれそうな焦燥感を感じてしまいます。
by sentence2307 | 2004-12-29 08:37 | 映画 | Comments(0)