世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307
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「香盤表」または「映画用語」について

インターネットの威力のひとつに、古い名作映画や、遺された名人の映像を手軽に無料で見られるということがありますよね。

ひとむかし前では考えられもしなかった物凄いことだと思います。

思いついた映画の題名(現在ではとても見る機会のないとても古い映画です)を何気なく入力して「動画」のボタンをクリックすると、うまい具合にヒットすれば、たちまちその映画が始まり、まるまる一本を見られてしまうというラッキーに遭遇したことは幾度もあります。

映画もそうですが、テレビドラマとか歌や講演、そして自分として最も多いのは、落語をそんなふうに見ています。

もっとも、じっと「見ている」というよりも、そのお気に入りの落語や歌の画面を別画面で流して音だけ聞きながら、一方で文書の打ち込みをするという「ナガラ作業」がモッカの実態です。

そういう時間が自分的にはとてもリラックスできる「至福の時間」になっています。

いつも聞く落語家といえば、志ん朝とか米朝とかですが、演目としては「中村仲蔵」や「淀五郎」が好きで、志ん生や円生の演じるもの(ほかの演者といえば、立川談志くらいです)のを暇を見つけてはパソコン動画で繰り返し鑑賞しています。

実は、その噺を聞いていて、いつも気になっている部分がありました。

親方・団蔵が、次の出し物を「忠臣蔵」と決めて稽古にかかっていたところ、初日間近になって、急遽判官を演じる役者が急病になり、代役をたてなければならなくなりますが、もう主だった役者はいないというとき、団蔵が「ちょっとコウバンを見せてみろ」というクダリがあります。

この「コウバン」というのは、いわば「役者名鑑」で、名題役者からシモにいたるまでのすべての役者の名前が書かれている帳面です。

その中から若手・淀五郎を抜擢して芝居をさせるというのが、この噺の滑り出しです。

どういう字を書くのか分からないまま、その「コウバン」という響きだけが耳に残っていました。

あるとき、映画用語に「コウバン表」というものがあることを知りました。

漢字では「香盤表」と書くらしく、製作する映画のシナリオのシーンを順番に書き出し、一覧表にしたものだそうで、そこには、シーン・ナンバー、シーン名、内容要約、主要登場人物、その他のメモで成る、とあります。

それを製作前にスタッフに配るのが助監督の仕事の一つだというのです。

なるほど、自分が落語で聞いた「コウバン」とは少しオモムキは違うかもしれませんが、「順番に書く」というあたりは、どうもあやしい。

とくに日本映画の黎明期にあっては、歌舞伎は切っても切れない密な関係があったはずで、その業界用語に影響を与えたに違いないことは想像できます。

その後、検索してみて、「香盤表」が、「元来歌舞伎の世界から来た言葉という」までは、どうにか行き当たりました。
Wikipedia には「香盤」について以下のように説明されていますが、これによると「映画用語」にあたるものは、さしづめ③というところでしょうね。

①香盤(こうばん)は、香道に使われる盤。
香道の香盤は、碁盤の升目のように縦横の直線で構成される。
これと見た目が似ていることから、香盤と呼ばれる事柄がある。

以下は、いずれも興行界の用語であるが、互いに全く別の事柄を指している。

②劇場における香盤は、劇場客席の座席表である。観客がどこに座るかを示す。

③制作裏方における香盤は、出演者と出演時期(出演順番、登場時刻、場面)を対比させた表。
演劇・撮影・イベント等で裏方が用いる進行表。
スケジュール表。細かな時間単位で区切られる。
ストリップティーズなど興行の出演者リスト。および登場順番。10日単位など長い単位で決定される。寄席で、この意味を指す言葉として「番組」という語が使われる。寄席での香盤は下記の通り別の意味になる。

④落語界における香盤は、落語家内部の序列を表す。
表として実在するのでなく、あくまで抽象的なものであり、「落語家相互の順番」である。
これによって、協会内部の序列、落語家相互間の私的交友における上下関係(座る位置、どちらが敬語を使うか、命令できるのはどちらかなど)、寄席の割りを直接決定する。
香盤は落語家の協会内部で作成される。
その順序は他の協会では通用しない。
香盤の順位は身分階級が絶対的な基準となる(この場合、「会長・副会長」も一つの身分である。また、落語協会のみ「役員」という身分がある)。
そして、同一身分階級内での上下は、その身分になった順番により決まる。
1 会長・副会長経験者 - 会長になった順、 2 副会長経験者 - 副会長になった順、 3 現役の会長、 4 (落語協会のみ)役員 - 役員になった順、 5 真打 - 真打昇進順、 6 二つ目 - 二つ目昇進順、 7 前座 - 前座身分になった順(注:現在は、実際の入門のあと、見習いを経ないと前座になれない)
江戸落語では香盤は常に公開されており、現在ではウェブサイト等で一般に公開されている。
上方落語では、香盤は存在するが部外者には公開されておらず、決定基準も明らかにされていない。
協会が落語家に与えるペナルティとして、その落語家の香盤を下げることがある。

なるほどね。よく分かりました。

ここまで調べたとなると、どうにも性分というやつでしょうか、「映画用語」まで検索したくなりましたが、ちょうどお時間となりました、また後日のお愉しみということで。

それではこのへんで、おあとがよろしいようで。
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Commented by Sac Longchamp Soldes at 2014-02-12 06:11 x
What a material of un-ambiguity and preserveness of valuable experience regarding unpredicted feelings.
Commented by fake ray b at 2014-07-29 08:32 x
「香盤表」または「映画用語」について : 映画収集狂
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Commented by gzxnqtyfb at 2014-07-29 16:39 x
「香盤表」または「映画用語」について : 映画収集狂
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by sentence2307 | 2014-01-25 14:01 | 落語 | Comments(3)