世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


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ロシア・ソビエト映画史(3)

1979
★五つの夜に(102分・35mm・白黒) Пять вечеров
戦争に引き裂かれ、17年を離れて暮らした中年の男女が再会する。愛情を取り戻すまでに2人が出あう五夜の描写を通して、戦争の傷と2人の心理が浮き彫りになる。別作品の撮影中断を利用して1か月ほどで撮影したものだが、ほのかな叙情が漂う佳品となった。
(1979)監督脚本出演・ニキータ・ミハルコフ、原作・アレクサンドル・ヴォロジン、脚本美術出演・アレクサンドル・アダバシャン、撮影・パーヴェル・レーベシェフ、美術・アレクサンドル・サムレキン
出演・リュドミーラ・グルチェンコ、スタニスラフ・リュプシン、ワレンチナ・テリーチキナ、ラリーサ・クズネツォーワ、イーゴリ・ネフョードフ
(102分・35mm・白黒)

★ストーカー
(1979) 監督・アンドレイ・タルコフスキー、
信じなくても生きていける強さ。 ただどうやったらこんなに日常風景を非日常にできるんだ。
アンドレイ・タルコフスキー監督が『惑星ソラリス』に続いて発表したSF映画です。この映画の「ストーカー」は、「案内人」という意味で使用されています。
解明不能な出来事が発生したため、住民が犠牲になってしまい、閉鎖されてしまったある地区。政府が「ゾーン」と呼び立ち入り禁止にしているこの場所は、いつしか「願いが叶う部屋が存在する」と噂がたち、希望者は「ストーカー」と呼ばれるものによって案内されていました。
ある日、「ストーカー」の基へ二人の男性が訪ね、「ゾーン」へ連れて行って欲しいと言うのですが……


1980
★モスクワは涙を信じない Москва слезам не верит
 1981年、アメリカのアカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品。1985年、アメリカのロナルド・レーガン大統領(元俳優)は、ソ連のミハイル・ゴルバチョフ書記長と歴史的な会談を行う前に、ロシア人の心を理解するためにこの映画を複数回見たという。ウラジーミル・メニショフ監督も、出演者も、ほとんど無名であった。ソ連の有名な俳優らは、ステータスの高くないこの作品への出演を辞退していた。だがソ連女性の多角的な生活を描いたこの映画は大ヒット。出演者は大スターになった。主人公の女性は妊娠した後、彼氏に捨てられる。絶望したものの、その後生活は変わっていく。1950年代末、自由な時代をともに過ごし、その後それぞれ異なる人生を歩む3人の女性。世の荒波を乗り越えた20年後の女たちの三者三様の人生を描くメロドラマで、ソ連社会の時代的変遷を背景に、物語がリズミカルに展開される。
(1980)監督・ウラジーミル・メニショフ、脚本・ワレンチン・チェルヌィフ、撮影・イーゴリ・スラブネーヴィチ、美術・サイード・メニャリシチコフ、音楽・セルゲイ・ニキーチン
出演・ヴェーラ・アレントワ、アレクセイ・バターロフ、イリーナ・ムラヴィヨーワ、ライーサ・リャザーノワ、ナターリヤ・ワヴィロワ
(149分・35mm・カラー)


1983
★アンナ・パブロワ Анна Павлова
不世出のバレリーナ、アンナ・パブロワの伝記映画。幼少期から50歳で最期を迎えるまでの生涯が描かれる。ソ連と英国による合作で、バレエ映画の傑作『赤い靴』(1948)で知られるマイケル・パウエルがプロデューサーを務めている。「瀕死の白鳥」をはじめ「ジゼル」、「白鳥の湖」、「コッペリア」、「イーゴリ公」などのバレエ上演場面が壮観。
(1983モスフィルム=ソヴィン・フィルム=ポセイドン・フィルムズ)監督脚本・エミーリ・ロチャヌー、撮影・エヴゲニー・グスリンスキー、ウラジーミル・ナハブツェフ、美術・ボリス・ブランク、音楽・エヴゲニー・ドガ
出演・ガリーナ・ベリャーエワ、ジェイムズ・フォックス、セルゲイ・シャクーロフ、フセヴォロド・ラリオーノフ、リーナ・ブルダコワ、ゲオルゲ・ディミトリウ、マーティン・スコセッシ
 (134分・35mm・カラー)


1984
★転校生レナ Чучело
モスクワから祖父のいる地方の学校に転校してきた13歳の少女レナ(オルバカイテ)。優等生のジーマ(エゴーロフ)に優しくされたのが嬉しくて、慣れない学校への登校も苦痛ではなかった。しかし、教師に告げ口をした彼をかばったことから、レナは激しいいじめの対象にされてしまい、ジーマも見て見ぬふりをしてしまう。ペレストロイカ以前の教育現場を描いた社会派ドラマ。
(1984モスフィルム)監督脚本出演・ロラン・ブイコフ、原作脚本・ウラジーミル・ジェレズニコフ、撮影・アナトリー・ムカセイ、美術・エヴゲニー・マルコヴィチ、音楽・ソフィア・グバイドゥーリナ
出演・クリスチーナ・オルバカイテ、ユーリー・ニクーリン、ミーチャ(ドミトリー)・エゴーロフ、エレーナ・サナーエワ
(125分・35mm・カラー)


1986
★不思議惑星キン・ザ・ザ  Кин-дза-дза
(1986)監督・ゲオルギー・ダネリヤ
ゲオルギー・ダネリヤ監督のブラック風味のSFコメディ映画で、日本の初公開は1991年でした。1986年の公開当時、ソ連全土では観客動員数が1570万人という驚異的な数字を記録し、今も熱狂的なファンのいるカルト作品。モスクワに住むウラジミールとゲデバンは、冬のモスクワにも関わらず裸足で奇妙なことを口走る男に出会う。彼は、自分が空間転移装置の事故によって異星から地球に飛ばされてきたと主張するが、突飛な話し過ぎて誰もそれを信じない。しかし、二人は男の持っていた転移装置により、キン・ザ・ザ星雲にある惑星ブリュクまで飛ばされてしまう、何とか地球に戻ろうと奮闘する二人。間抜けながらも狡猾な宇宙人と人間たちの掛け合いが楽しい、コミカルな雰囲気に満ちたSF作品。「クー」という挨拶などが人気を呼び、日本でもファンが多い。
(1986)監督脚本・ゲオルギー・ダネリア、脚本・レワズ・ガブリアゼ、撮影・パーヴェル・レーベシェフ、美術・アレクサンドル・サムレキン、テオドル・テジク、音楽・ギア・カンチェリ
出演・スタニスラフ・リュプシン、エヴゲーニー・レオーノフ、ユーリー・ヤコブレフ、レワン・ガブリアゼ
(134分・35mm・カラー)


1989
★未来への伝言 Шаг
1961年、ソ連から超法規的措置で生ワクチンが輸入され、日本のポリオ禍は鎮静化へと向かう。松山善三監督『われ一粒の麦なれど』(1964)にも描かれたこの出来事に至る経緯を、生ワクチンの緊急輸入を訴えて奔走した母親・圭子(栗原)の視点から描く。監督のミッタは、本作に先立つ日ソ合作映画『モスクワわが愛』(1973)でも栗原小巻を演出した。
(1989モスフィルム=仕事)監督脚本・アレクサンドル・ミッタ、脚本・岩間芳樹、ビクトル・メレシコ、ウラジーミル・ツヴェートフ、撮影・ワレーリー・シュヴァーロフ、美術・坂口岳玄、イーゴリ・レメシェフ、音楽・アルフレート・シュニトケ
出演・栗原小巻、レオニード・フィラートフ、オレーク・タバコフ、内藤武敏、久米明、エレーナ・ヤーコヴレワ、ウラジーミル・イリイン
(111分・35mm・カラー)

★令嬢ターニャ Интердевочка
昼は看護師、夜は娼婦という二重生活を送るターニャ(ヤーコブレワ)は、顧客のスウェーデン人から求婚される。だが、憧れの豊かな海外生活をつかむには、乗り越えねばならない数多くの障害―父との確執、金銭、自分の過去―があった。当時のソ連社会の一面を描いた本作は国内で大ヒットし、主演のヤーコヴレワを一躍スターに押し上げた。第3回東京国際映画祭審査員特別賞、最優秀女優賞受賞。
(1989モスフィルム=フィルムスターレット)監督音楽・ピョートル・トドロフスキー、原作脚本・ウラジーミル・クーニン、撮影・ワレリー・シュワーロフ、美術・ワレンチン・コノワーロフ
出演・エレーナ・ヤーコヴレワ、トマス・ラウスチオラ、ラリーサ・マレワンナヤ、アナスタシヤ・ネモリャエワ、リュボフィ・ポリシチューク、インゲボルガ・ダプクナイテ、イリーナ・ロザノワ
(149分・35mm・カラー)


1990
★「無力症候群」Kinopoisk.ru
(1990年)監督・キーラ・ムラトワ
 ロシアでも、海外でも、映画監督は男性が圧倒的に多かった。ソ連映画界において、キーラ・ムラトワは絶賛された例外的な監督であった。「無力症候群」は、ペレストロイカ前のソ連とペレストロイカまっただ中のソ連の2つの時代を描いている。この2部はつながっていない。モノクロの第1部は、夫を亡くした女性の物語。カラーの第2部は、無力症に悩む女性の物語。この作品は第40回ベルリン国際映画祭銀熊賞などの、さまざまな賞を受賞している。


1992
★ストーン クリミアの亡霊 Камень
黒海沿岸にある、博物館となったチェーホフの家で宿直する青年が、夜ごと訪れるチェーホフの亡霊と親交を深めてゆく。『エルミタージュ幻想』(2002年)や今夏の日本公開予定の『太陽』などで世界の注目を集めるソクーロフの作品で、幻想的な切なさがにじみ出ている。
(1992)監督・アレクサンドル・ソクーロフ、脚本・ユーリー・アラーボフ、撮影・アレクサンドル・ブーロフ、美術・ウラジーミル・ソロヴィヨフ
出演・レオニード・モズゴヴォイ、ピョートル・アレクサンドロフ、ワジム・セミョーノフ
(88分・35mm・白黒)


1994
★太陽に灼かれて
(1994)監督・ニキータ・ミハルコフ
1936年、スターリンによる大粛清で混乱するソ連を舞台に、巨匠ニキータ・ミハルコフが制作した名作です。
本作は実は三部作で、ミハルコフ監督は、2010年に『戦火のナージャ』、2011年の『遥かなる勝利へ』を制作しました。ちなみに、作中に出演しているコトフ大佐は監督が、その娘ナージャは監督の愛娘が演じています。
10年ぶりに元恋人マルーシャ(インゲボルガ・ダクネイト)の家を訪ねたドミトリ(オレグ・メンシコフ)。マルーシャはすでにコトフ大佐と結婚し、二人の間には一人娘のナージャ(ナージャ・ミハルコフ)がいました。ドミトリは、そんな彼らに自分の正体を隠して接近しするが。


1996
★コーカサスの虜 Кавказский пленник
チェチェンの老人に捕まった2人のロシア兵が、捕虜生活の中で美しい娘と知り合うが、やがて悲劇の結末を迎える。トルストイの短篇を現代に置き換え、チェチェンとロシアの間に横たわる問題をえぐった。兵士ワーニャに扮した監督の子息は、新世代のスターと目されながらも2002年に事故死。
(1996)監督脚本・セルゲイ・ボドロフ、原作・レフ・トルストイ、脚本・アリフ・アリエフ、ボリス・ギレル、撮影・パーヴェル・レーベシェフ、美術・ワレーリー・コストリン、音楽・レオニード・デシャートニコフ
出演・オレグ・メンシコフ、セルゲイ・ボドロフJr、スサンナ・メフラリエワ、ジェマル・シハルリゼ
(95分・35mm・カラー)


1997
★「ロシアン・ブラザー」Kinopoisk.ru
(1997年)監督・アレクセイ・バラバノフ
 アレクセイ・バラバノフ監督の犯罪ドラマ。ソ連が消滅した後の時代の象徴であり、若者の間で大人気となった。ソ連崩壊後、ロシアの通りで横行した強盗、恐喝、その他の犯罪が描かれている。主人公は第一次チェチェン紛争から帰還した若き退役兵士ダニーラ・バグロフ。新しい社会で自分の居場所を見つけようとする。少額の予算で、撮影期間はわずか31日。だが大ヒットし、2000年には「ロシアン・ブラザー2」も公開された。


1998
★フルスタリョフ、車を! Хрусталёв, машину!
1953年冬、のちに「医師団陰謀事件」と呼ばれる事件に巻きこまれて逮捕されたクレンスキー将軍(ツリロ)は、なぜか釈放され、とある人物のもとへ送られる。反ユダヤキャンペーンが猛威を振るう、断末魔のスターリン独裁を背景としたこの映画は、時代のグロテスクさを具現化したかのような映像と音響の洪水が、つぶてのように観る者を襲い惑乱する。寡作の巨匠ゲルマンによる、1990年代世界映画最重要作品の一つ。
(1998ソダペラガ=ラ・セット・シネマ=ゴスキノ=レンフィルム=PIEF)監督脚本・アレクセイ・ゲルマン、脚本・スヴェトラーナ・カルマリタ、撮影・ウラジーミル・イリイン、美術・ウラジーミル・スヴェトザーロフ、音楽・アンドレイ・ペトロフ
出演・ユーリー・ツリロ、ニーナ・ルスラノワ、ミハイル・デメンチエフ、ユーリ・ヤルヴェト・ジュニア、アレクサンドル・バシロフ、イワン・マツケヴィチ、アリ・ミシロフ
(142分 → 146分・35mm・白黒)

★フルスタリョフ、車を!
(1998)
1998年にフランスとの合作として制作された作品で、ソビエト崩壊後にスターリン政権時代を描いた問題作。監督を務めたアレクセイ・ゲルマンは、2013年には大作『神々のたそがれ』を発表するロシアの巨匠。1935年のソ連。指導者の毒殺を計画していたと言われる「医師団陰謀事件」に巻き込まれた脳外科医のユーリー(ユーリー・アレクセーヴィチ・ツリロ)は、強制収容所で拷問される羽目になる。彼はなぜか解放されたばかりでなく、スターリンの側近からある人物を診察するようにと命じられる。物語のはっきりしないストーリー、モノクロの映像は衝撃的。


2002
★エルミタージュ幻想
(2002)監督・アレクサンドル・ソクーロフ、
ロシアを代表するエルミタージュ美術館。アレクサンドル・ソクーロフ監督がSONYのビデオカメラCineAltaHDW-F900を使用して史上初のエルミタージュ美術館内で撮られた臨場感あふれる90分ワンカットで撮影された映画。19世紀ロシアと現代を行き来して進みます。ソクーロフ自身と思われるある映画監督がエルミタージュ美術館に迷い込み、激動の時代に翻弄されながらも華やかな帝政ロシアと現代を行き来する、という幻想的な物語。


2003
★父、帰る
(2003)監督・アンドレイ・ズビャギンツェフ
ロシアの監督兼俳優のアンドレイ・ズビャギンツェフが2003年に公開した作品です。彼にとっては初の長編作品だった本作は国際的に高く評価され、第60回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞とルイジ・デ・ラウレンティス賞を受賞。12年前に父親が失踪し、母や祖母と一緒に暮らしてきたアンドレイ(ウラジーミル・ガーリン)とイワン(イワン・ドブロヌラヴォフ)の兄弟。なんと、これまで失踪していた父が家族のもとに帰ってくる。これまでのいきさつを全く語らない父は、突然二人を旅に連れていくと言いだし、その通りに三人で旅に出ることになる。失踪から帰還した父と息子たちの葛藤。


2004
★死という名の騎士 Всадник по имени смерть
20世紀初頭、動揺するロシア帝国を舞台に、政府高官の暗殺を狙うテロリストの心の闇を描く。実在したテロリストの自伝的小説が原作「蒼ざめた馬」になっている。ペレストロイカ期から話題作を送り出してきたシャフナザーロフ監督の最新作。監督は現在モスフィルム所長。
(2004)監督脚本・カレン・シャフナザーロフ、原作・V・ロープシン(ボリス・サヴィンコフ)、脚本・アレクサンドル・ボロジャンスキー、撮影・ウラジーミル・クリモフ、美術・リュドミーラ・クサコワ、音楽・アナトーリー・クロール
出演・アンドレイ・パニン、クセニヤ・ラポポルト、アルチョム・セマーキン、ロスチスラフ・ベルシャウエル、アナスタシア・マケヤワ、ドミトリー・ジュージェフ、ワレーリー・ストロジク、ワシーリー・ゾトフ
(104分・35mm・カラー)


2005
★宇宙を夢見て(87分・35mm・カラー) Космос как предчувствие
ソ連が人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した1957年。“馬”というあだ名を持ち、恋人と港町のレストランで働く若者の自己探求を描く。ドキュメンタリー映画出身のウチーチェリ監督は、本作でモスクワ国際映画祭の最高賞を受賞した。
(2005)監督・アレクセイ・ウチーチェリ、脚本・アレクサンドル・ミンダゼ、撮影・ユーリー・クリメンコ、美術・ヴェラ・ゼリンスカヤ
出演・エヴゲーニー・ミロノフ、エヴゲーニー・ツィガーノフ、イリーナ・ペゴワ、ドミトリー・ムリャル、エレーナ・リャドワ、セルゲイ・カチャーノフ、マリヤ・クズネツワ、エレーナ・ガリビナ、イーゴリ・シバノフ
(87分・35mm・カラー)


2013
★神々のたそがれ
(2013)監督・アレクセイ・ゲルマン、
1968年に脚本の第一稿が書かれたが、チェコ事件が勃発したため制作が頓挫し、それから長い長い年月をかけて完成した作品。2013年にはローマ国際映画祭で上映され、ゲルマン監督は生涯功労賞を受賞したが、同年に74歳で逝去。日本国内で初上映されたのは2015年。地球ではなく、遠く離れた惑星での出来事。惑星の王国アルカナルでは書物が焼かれて知識人が処刑される日々が続いていた。ドン・ルマータ(レオニード・ヤルモルニク)は知識人たちを迫害から守ろうとする。混沌と喧騒の世界が高発酵した臭いさえ伴って襲ってくるような生涯忘れる事ができない作品


2017
★アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語 Анна Каpeнина. История Вронского
『ジャズメン』(1984)『ゼロシティ』(1988)などが日本でも劇場公開され、現モスフィルムCEOでもあるシャフナザーロフの最新作。日露戦争で負傷し軍病院に入院したヴロンスキー(マトヴェーエフ)が、病院長のセルゲイ(キシチェンコ)に、セルゲイの母アンナ(ボヤルスカヤ)との間に何があったのかを語る。トルストイの原作をベースに、20世紀前半に活躍した作家ヴィケンチー・ヴェレサーエフの日露戦争文学の要素をまじえて物語世界を展開。
(2017モスフィルム)監督脚本・カレン・シャフナザーロフ、原作・レフ・トルストイ、脚本・アレクセイ・ブジン、撮影・アレクサンドル・クズネツォフ、美術・セルゲイ・フェヴラリョフ、ユリヤ・マクシナ、音楽・ユーリー・ポテーエンコ
出演・エリザヴェータ・ボヤルスカヤ、マクシム・マトヴェーエフ、ヴィタリー・キシチェンコ、キリル・グレベンシコフ、ウラジーミル・イリイン
(138分・DCP・カラー)

★マチルダ Матильда
ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世(アイディンガー)と、バレエ史にその名を刻む名バレリーナ、マチルダ・クシェシンスカヤ(オルシャンスカ)の、若き日の悲恋を絢爛たる色彩で描く。世界的に注目を集めるポーランドの新進女優M・オルシャンスカが主演し、米国の映画音楽家M・ベルトラミが参加するなど国際色も豊か。
(2017ローク)監督・アレクセイ・ウチーチェリ、脚本・アレクサンドル・テーレホフ、撮影・ユーリー・クリメンコ、美術・ヴェラ・ゼリンスカヤ、エレーナ・ジューコワ、パーヴェル・ゼミヤンスキー、音楽・マルコ・ベルトラミ
出演・ミハリーナ・オルシャンスカ、ラルス・アイディンガー、ルイーゼ・ヴォルフラム、ダニラ・コズロフスキー、インゲボルガ・ダプクナイテ、セルゲイ・ガルマシュ
(107分・DCP・カラー)

★無愛 Kinopoisk.ru
(2017年)監督・アンドレイ・ズヴャギンツェフ
第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で審査員賞を受賞。アメリカのアカデミー賞外国語映画賞にはロシアの代表作として出品された。両親に心理的に放棄された子どもの物語。アンドレイ・ズヴャギンツェフ監督は、最初の映画「父、帰る」が2003年にベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞するなど、欧米で高い評価を受けている。「ヴェラの祈り」(2007年)はカンヌ国際映画祭のパルム・ドールにノミネート、「エレナの惑い」はカンヌ国際映画祭のある視点部門審査員特別賞を受賞、「裁かれるは善人のみ」(2014年)はカンヌ国際映画祭の脚本賞、ゴールデン・グローブ賞の最優秀外国語映画賞を受賞している。




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by sentence2307 | 2018-07-11 11:26 | ロシア映画 | Comments(0)