世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307
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ロシア・ソビエト映画史(1)

根が迂闊なものですから、TVプログラムのチェックが甘くて、見たいと思っていた映画をつい見逃してしまうなんてことは、別に珍しいことでもなんでもなく、それそこ毎日のように「やらかして」います。

しかし、昨夜は、その「迂闊さ」のためではなく、録画する直前になって録画機が作動せず、みすみす見たい映画の録画を逃してしまうという目に遭いました。

映画が始まる時間が刻々と迫り、録画機を焦りまくってガチャガチャいじくり回しても一向に反応がないまま、時間だけが空しく過ぎていくのを、為すすべもなく、むざむざ見送るなんて、実に残念な限りです。

しかし、それこそ、そのまま始まった映画をナマで見ればいいようなものですが、「家庭の事情」でどうしてもそれができません。

映画というのは、テレンス・マリック監督の「聖杯たちの騎士」2015。このタイトルを見たとき、一瞬、「騎士たちの聖杯」の誤りではないかと思い、原題を検索しましたが、確かにKnight of Cupsとなっていました、「なんのこっちゃねん」と突っ込みを入れたくなるタイトルです。

今月は、もう再放送がないみたいなので、まあ、来月の放映を楽しみにするしかありませんか。

悔しさまぎれに、解説を繰り返し読みました。

なになに「世界の秀作を特集」? へえ~、今週はそういう週だったのか。知らなかったなあ。今日が火曜日だから、この特集っていうのは、すでに月曜日から始まっていたわけね。

思わず、ページを繰って前日同時間帯の放映作品をチラ見しました。「汚れたミルク あるセールスマンの告発」、へえ~、こちらもなんか面白そうな映画じゃないですか、オレって、面白そうな映画を片っ端から見逃しまくっているというわけね。「残念」を通り越して、ただただ、あきれ返るばかりです。でも、昨日のその時間には、wowowのオンデマンドでエドワード・ヤン監督の「台北ストーリー」を見ていたので、仕方がないといえば仕方ありません。

そうそう、「聖杯たちの騎士」の解説の話でしたよね。

え~と「本作は『天国の日々』のテレンス・マリック監督による自伝的ドラマ。ハリウッドで享楽的な生活に溺れる脚本家の心のさまよいを、詩的な映像で描く」ですって。

「心のさまよい」を「詩的な映像」とくれば、なにしろ「ツリー・オブ・ライフ」のテレンス・マリック監督ですから、それこそ物凄いものをみせてくれるに違いありません。大いに期待できます、そうだ、きっとそう、そう・そう・そう! そう!! そう!!! などとひとりヒステリックに呟きながら、ついでに、その他の放送予定の映画をチェックすることにしました、なにしろこちらは、例の「迂闊」ですから。

ざっと見ていくうちに、12日(木)のシネフィルwowowでいままで聞いたことのないタイトルに遭遇しました、深夜の放映予定の作品です。

「ユーリー・ノルシュテイン 話の話」、まったく知らないというわけではなく、最近どこかで、このタイトル、見かけたような気もします。それが「どこで」だったのか、どうしても思い出せません。

でも、ちょっと待ってください、「ユーリー」とくれば、ロシア名前ですよね、ほら、例の、ちょっと古くなりますが、ソビエトの宇宙飛行士(確か、人類初でした)のガガーリンの名前が「ユーリー」だったと思います。

いやいや、なにもそんなふうに言わなくったって、そもそもノルシュテインの「テイン」が、エイゼンシュテインの「テイン」と同じじゃないですか、これって、完全にロシア名前だと思います、自分的にはね。

しかし、この名前、どこで見かけたのかが、どうしても思い出せません。

最近見たロシア映画と言えば、少し前になりますが、「バタリオン ロシア婦人決死隊vsドイツ軍」という映画を見たくらいです、タイトル自体で、すでに自らB級映画を自認してしまっているこの作品ですが、頼りない新兵が厳しく訓練されて、一人前の兵士になったときには激戦地に送られて死んでゆくというお約束のストーリーで、その兵士というのが皆女性、華やかさもあり、健気さもあり、最後は「そして誰もいなくなった」みたいな、なかなかどうして、よくできた映画で大変面白く鑑賞させていただきました。

気にかかる女優や監督なら、そのつどメモくらいはとっていますので、でも、あの作品には、「ノルシュテイン」なんて名前はなかったと思います。
そんなふうに、どうしても思い出せないまま、図書館から借りていた本(森功の「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」です、いつか書きますね)の返却期日が過ぎてしまっているのを思い出して、慌てて図書館に駆け付け返却したのですが、しかし、このたまらない暑さです、ついつい自販機でCCレモンを買って喉をうるおしていたとき、目の前の棚に置かれているパンフレットに目が留まりました。


あっ! これか、と、やっと気がつきました。
7月10日から始まるという「ロシア・ソビエト映画祭」を告知するフィルムセンターのチラシです。もう何日も前に見かけていて、内容の方は既にざっと目を通しています、これですよ、これ。

ここに「ユーリー・ノルシュテイン選集」という項目があって、彼がアニメーション作家であることは、最初に記されており、6本のアニメーションが上映されると記されています。


こんな感じです。


★ユーリー・ノルシュテイン選集
アニメーション作家ユーリー・ノルシュテイン(1941- )が世界的名声を確立した作品の選集。1920年代の前衛芸術を引用し、ショスタコーヴィチの革命交響楽に乗せてロシア革命を描く『25日・最初の日』、リムスキー=コルサコフのオペラ「見えざる町キーテジ」に基づき、15~16世紀のフレスコ画や細密画を用いて戦乱と文化衝突を表現した『ケルジェネツの戦い』、民衆絵画のモチーフを活き活きと動かしてロシアのポピュラーな民話を語る『キツネとウサギ』、日本の浮世絵や水墨画の要素を取り入れてもどかしい恋模様を描く『アオサギとツル』、原作の児童文学を大胆に拡張し、驚きと幻想美に満ちた世界を実現した『霧の中のハリネズミ』、ノルシュテインの幼少期の記憶を掘り下げ昇華した映像詩『話の話』の全6本。(計80分・DCP・カラー)
★25日・最初の日  25-е — первый день(9分・DCP・カラー)
(1968ソユズムリトフィルム)監督美術・ユーリー・ノルシュテイン、アルカージー・チューリン、撮影・ウラジーミル・サルハーノフ、音楽・ドミトリー・ショスタコーヴィチ
★ケルジェネツの戦い Сеча при Кeрженце(10分・DCP・カラー)
(1971ソユズムリトフィルム)監督脚本・イワン・イワノフ=ワノー、監督・ユーリー・ノルシュテイン、撮影・ウラジーミル・サルハーノフ、美術・マリーナ・ソコローワ、アルカージー・チューリン、音楽・ニコライ・リムスキー=コルサコフ
★キツネとウサギ Лиса и заяц(12分・DCP・カラー)
(1973ソユズムリトフィルム)監督・ユーリー・ノルシュテイン、撮影・テオドール・ブニモーヴィチ、美術・フランチェスカ・ヤールブソワ、音楽・ミハイル・メエローヴィチ、解説・ヴィクトル・ホフリャコーフ
★アオサギとツル Цапля и журавль(10分・DCP・カラー)
(1974ソユズムリトフィルム)監督脚本・ユーリー・ノルシュテイン、脚本・ロマン・カチャーノフ、撮影・アレクサンドル・ジュコーフスキー、美術・フランチェスカ・ヤールブソワ、音楽・ミハイル・メエローヴィチ、解説・インノケンチー・スモクトゥノフスキー
★霧の中のハリネズミ Ёжик в тумане(10分・DCP・カラー)
(1975ソユズムリトフィルム)監督脚本・ユーリー・ノルシュテイン、原作脚本・セルゲイ・コズロフ、撮影・アレクサンドル・ジュコーフスキー、美術・フランチェスカ・ヤールブソワ、美術・ミハイル・メエローヴィチ、解説・アレクセイ・バターロフ
出演・ヴャチェスラフ・ネヴィンヌィ、マリヤ・ヴィノグラドワ
★話の話 Сказка сказок(29分・DCP・カラー)
(1979ソユズムリトフィルム)監督脚本・ユーリー・ノルシュテイン、脚本・リュドミーラ・ペトルシェフスカヤ、撮影・イーゴリ・スキダン=ボーシン、美術・フランチェスカ・ヤールブソワ、音楽・ミハイル・メエローヴィチ、ヨハン・セバスチャン・バッハ、ヴォルフガンク・アマデウス・モーツァルト
出演・アレクサンドル・カリャーギン


ほらね、「話の話」もちゃんとあったでしょう。

この「ロシア・ソビエト映画祭」というのは、なんと12年ぶりの開催なんですってね。

そうですか、そのときのチラシの表紙デザインも薄っすらと覚えています。確か「イワン雷帝」のスチール写真でした。

フィルムセンターのチラシなら捨てずにとってあると思うので、確かにあるはずと探したところ、すぐに見つかりました。

なるほどね、2枚のチラシを比べてみると、前回上映された作品がそのまま今回も上映されるという作品ばかりでなく、今回は上映がないというものもあれば、前回なく今回初めて上映されるという作品もあります。

このチラシ、なんかこのまま棚の中に仕舞いっぱなしにしておくのが惜しいきがしてきました。

なにせ自分は暇な身ですし、ここに掲載されている諸作品を時系列に並べて、「安直・ロシア・ソビエト映画史」ができないか、などという誘惑に駆られました。

そして、すぐに実行した成果が、以下の「安直・ロシア・ソビエト映画史」です、ご笑納ください。



1908
★ステンカ・ラージン Стенька Разин
ロシア民謡「ステンカ・ラージン」の物語を、歌詞に基づいて映画化したロシア初の劇映画で、ロシア映画の発展の基礎となった。ロケーション撮影が捉えるヴォルガ河や森などの大自然の中で物語が展開される。ステパン(ステンカ)・ラージン率いる大勢のコサック反乱軍は、ペルシアの作戦で勝利を祝う。その後、ラージンは、捕えて侍らせていた若くて美しいペルシアの愛人を殺害する。ゆえなく背信を責められての非業の死…。帝政ロシア時代の1908年、モスクワの「アクヴァリウム」劇場で、アレクサンドル・ドランコフによって製作、撮影された、初めてのロシア語の劇映画「ステンカ・ラージン」が初上映された。こうして、ロシアとソ連の豊かな映画史が始まった。
(1908)監督・ウラジーミル・ロマシコフ、原作脚本・ワシーリー・ゴンチャロフ、撮影・アレクサンドル・ドランコフ、ニコライ・コズロフスキー
出演・エヴゲーニー・ペトロフ=クラエフスキー
(12分・18fps・35mm・無声・白黒)


1911
★セヴァストポリの防衛 Оборона Севастополя
帝政時代のロシアを代表するハンジョンコフ社の製作によるロシア初の長篇映画。19世紀半ばのクリミア戦争で、ロシア軍がトルコ・イギリス・フランスの連合軍と戦った有名な戦闘を題材とした歴史スペクタクル映画。
(1911)監督脚本・ワシーリー・ゴンチャロフ、アレクサンドル・ハンジョンコフ、原作・レフ・トルストイ、撮影・ルイ・フォレスティエ、アレクサンドル・リッロ、美術・V・フォスター
出演・アンドレイ・グロモワ、イワン・モジューヒン、V・アレンツワリ、パーヴェル・ビリュコフ、A・ゴリン=ゴリャイノフ、アレクサンドラ・グロモワ、ウラジーミル・マクシモフ、オリガ・ペトローワ=ズワンツェワ、N・セミョーノフ
(52分・18fps・35mm・無声・白黒)


1924
★レーニンのキノプラウダ[キノプラウダ 第21号]Ленинская Киноправда (Киноправда №21)
カメラという“機械の眼”で世界を捉えることの意義を主張し、多彩なカメラワークと編集操作を追究したヴェルトフの、時事的記録映画シリーズ(全25号)の中の第21号。レーニンの死去に際して作られた。
(1924)監督脚本・ジガ・ヴェルトフ、撮影・ミハイル・カウフマン、エドゥアルド・ティッセ、グリゴーリー・ギーベル、アレクサンドル・レンベルグ、ピョートル・ノヴィツキー
(23分・24fps・35mm・無声・白黒)


1925
★ストライキ Стачка
ロシア帝国が衰退を見せる1900年代初期における、ストライキを起こす労働者たちと、工場幹部や警察側との争いがダイナミックに展開される。『戦艦ポチョムキン』のエイゼンシュテインによる、野心的なモンタージュ実験も見られる監督デビュー作。
(1925)監督脚本・セルゲイ・エイゼンシュテイン、脚本・ワレーリー・プレトニョーフ、グリゴーリー・アレクサンドロフ、イリヤ・クラフチュノフスキー、撮影・エドゥアルド・ティッセ、ワシーリー・フワートフ、美術・ワシーリー・ラハリス
出演・アレクサンドル・アントーノフ、ミハイル・ゴモロフ、イワン・クリュークヴィン、グリゴーリー・アレクサンドロフ
(95分・18fps・35mm・無声・白黒)

★戦艦ポチョムキン
(1925) 監督・セルゲイ・エイゼンシュテイン
 初期のソ連映画の天才セルゲイ・エイゼンシュテイン監督は1905年、オデッサで起きた帝国戦艦の船員の反乱を描いた。この映画は世界映画の古典とみなされ、その後の監督や撮影カメラマンに長く影響を与えている。たとえば、オデッサの階段を降りる兵士の象徴的なシーンは、ブライアン・デ・パルマ監督の「アンタッチャブル」、ピーター・シーガル監督の「裸の銃(ガン)を持つ男PART33 1/3/最後の侮辱」などの映画でも使われた。 エイゼンシュテイン監督は他にも、「10月(世界をゆるがした10日間)」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「イワン雷帝」など、伝説的な映画の監督を務めている。映画編集の「知的モンタージュ」の発明者としても有名。時代は帝政ロシアの「ポチョムキン号」と呼ばれる軍艦。食事のスープに腐った肉を使用しウジがわいていたため、数名の兵士が食事を拒否。艦長はその拒否を許さないどころか、彼らを銃殺するよう命じた。しかし兵士全体が反乱をおこし、ポチョムキン号を占領する。乗っ取られた船は、そのままオデッサへと入港。



1926
★母 Мать
労働運動に参加する息子の投獄に手を貸してしまう両親。だが、母はその後息子の苦しむ姿を目にし、自らも運動に身を投じる。演劇的な演技を極めて重視したプドフキンは、本作品でも芸術座のべテラン俳優を起用した。
(1926)監督・出演・フセヴォロド・プドフキン、原作・マクシム・ゴーリキー、脚本・ナターン・ザルヒ、撮影・アナトーリー・ゴロヴニャ、美術・セルゲイ・コズロフスキー
出演・ヴェーラ・バラノフスカヤ、ニコライ・バターロフ、アレクサンドル・チスチャコフ、アンナ・ゼムツォワ
(85分・20fps・35mm・無声・白黒)


1927
★ベッドとソファ Третья Мещанская
若い夫婦のアパートに地方から出てきた夫の戦友が転がり込み、三角関係になった挙げ句に共同生活が破綻する。自立心を育む女性と旧態依然の男たちの対比の中に、当時のモスクワの市民生活がいきいきと描き出される。原題は「第3町人(メシチャンスカヤ)通り」。
(1927)監督脚本・アブラム・ローム、脚本・ヴィクトル・シクロフスキー、撮影・グリゴーリー・ギーベル、美術・ワシーリー・ラハリス、セルゲイ・ユトケーヴィチ
出演・ニコライ・バターロフ、リュドミーラ・セミョーノワ、ウラジーミル・フォーゲリ、レオニード・ユレーネフ、エレーナ・ソコロワ、マリヤ・ヤロツカヤ
(71分・24fps・35mm・無声・白黒)


1928
★トルブナヤ通りの家 Дом на Трубной
田舎から出てきた少女が、労働組合への参加を雇い主に知られて解雇される。だがその後少女と同名の女性がモスクワ市議会議員に当選した途端、雇い主のアパートの住人たちは態度を一変させるというコメディ。雇い主を演じた名優ウラジーミル・フォーゲリは最後の映画出演である。
(1928)監督出演・ボリス・バルネット、脚本・ベーラ・ゾリチ、アナトーリー・マリエンゴフ、ワジム・シェルシェネヴィチ、ヴィクトル・シクロフスキー、ニコライ・エルドマン、撮影・エヴゲーニー・アレクセーエフ
出演・ヴェーラ・マレツカヤ、ウラジーミル・フォーゲリ、エレーナ・チャプキナ、セルゲイ・コマロフ、アーネリ・スダケーヴィチ、アダ・ヴォイツィキ、ウラジーミル・バターロフ
(98分・16fps・35mm・無声・白黒)


1931
★人生案内 Путевка в жизнь
戦争や革命で親を失った孤児たちの自立を願い、作業場づくりに取り組む青年が主人公。子どもの自立の補助や社会的障害をテーマにしたソ連初の長篇のトーキー劇映画で、プロパガンダ的要素も見受けられる。
(1931)監督脚本・ニコライ・エック、撮影・ワシーリー・プローニン、美術・イワン・ステパーノフ、A・エヴメネンコ、音楽・エヴゲーニー・ネステロフ
出演・ニコライ・バターロフ、イワン・クィルラ、ミハイル・ジャーロフ、ワシーリー・カチャーロフ、ミハイル・ジャゴファロフ、アレクサンドル・ノヴィコフ、マリヤ・アントロポワ
(101分・35mm・白黒)


1934
★レーニンの三つの歌 Три песни Ленина
レーニン没後10年の際、中央アジアやウクライナ東部の工業地域などを長期取材し、『レーニンのキノプラウダ』の素材も利用して作られた一本。3つのレーニンの讃歌とともに理想化されたソ連の映像が鮮明に映し出される。
(1934)監督脚本・ジガ・ヴェルトフ、撮影・ドミトリー・スレンスキー、マルク・マギドソン、ベンツィオン(ボリス)・モナスティルスキー、音楽・ユーリー・シャポーリン
(59分・35mm・白黒)


1935
★未来への迷宮 Строгий юноша
原題は「厳格な青年」。人気作家ユーリー・オレーシャがシナリオを書き下ろしたもので、ローム監督は超現実的な手法を用いて外科医夫人と若者の不倫を描写した。同時に、社会主義における「平等」の難しさを照らし出し、長らく公開禁止とされた。
(1935)監督・アブラム・ローム、脚本・ユーリー・オレーシャ、撮影・ユーリー・エケリチク、美術・ウラジーミル・カプルノフスキー、モリツ・ウマンスキー、音楽・ガヴリール・ポポフ
出演・ユーリー・ユリエフ、オリガ・ジズネワ、ドミトリー・ドルリアク、マクシム・シュトラウフ、ワレンチナ・セローワ、イリーナ・ヴォロトコ
(102分・35mm・白黒)

★マクシムの青春 Юность Максима
『十月っ子の冒険』(1924)以来、コンビで映画作りを続けていたコージンツェフとトラウベルグによる「マクシム三部作」の第一部。平凡な一労働者のマクシム(チルコフ)が、日曜学校の教師ナターシャ(キバルジナ)に啓発され、職業革命家へと目覚めていく。本三部作は、1934年に「社会主義リアリズム」を唯一の芸術様式として公式化したソビエトにおける代表的な映画シリーズとなった。
(1935レンフィルム)監督脚本・グリゴリー・コージンツェフ、レオニード・トラウベルグ、撮影・アンドレイ・モスクヴィン、美術・エヴゲニー・エネイ、音楽・ドミトリー・ショスタコーヴィチ
出演・ボリス・チルコフ、ステパン・カユーコフ、ワレンチナ・キバルジナ、ミハイル・タルハーノフ
(96分・35mm・白黒)


1937
★最後の夜 Последняя ночь
1917年10月のモスクワにおける資本主義「最後の夜」の、労働者と工場主の家庭内のさまざまな出来事を通して、歴史の大転換期に生きた人々を描いた群像劇。監督のライズマンは本作以降、脚本家のガブリローヴィチと40年にわたり協働し、『マーシェンカ』(1942)や『コミュニスト』(1958)といった名作を生んだ。
(1937モスフィルム)監督脚本・ユーリー・ライズマン、監督・ドミトリー・ワシーリエフ、脚本・エヴゲニー・ガブリローヴィチ、撮影・ドミトリー・フェリドマン、美術・アレクセイ・ウトキン、音楽・アレクサンドル・ヴェプリク
出演・イワン・ペリツェル、マリヤ・ヤロツカヤ、ニコライ・ドローヒン、アレクセイ・コンソフスキー、ウラジーミル・ポポフ、ニコライ・ルィブニコフ
(96分・35mm・白黒)


★マクシムの帰還 Возвращение Максима
「マクシム三部作」の第二部。党の有力活動家となったマクシム(チルコフ)の、第一次世界大戦直前の闘争が描かれる。マクシムは多くの革命家の特徴や経験を基に創作された架空の人物であるが、当時の観客には実在していると信じられ、マクシム宛てのファンレターや相談の手紙が殺到したという。
(1937レンフィルム)監督脚本・グリゴリー・コージンツェフ、レオニード・トラウベルグ、脚本・レフ・スラーヴィン、撮影・アンドレイ・モスクヴィン、美術・エヴゲニー・エネイ、音楽・ドミトリー・ショスタコーヴィチ
出演・ボリス・チルコフ、ワレンチナ・キバルジナ、アレクサンドル・ズラジェフスキー、アナトリー・クズネツォフ、ミハイル・ジャーロフ、アレクセイ・ボンジ
(104分・35mm・白黒)

★十月のレーニン Ленин в Октябре
翌年の『1918年のレーニン』と合わせて2部作をなす革命20周年記念作品。1917年のロシア革命の経緯を、臨時政府に対する大衆の抗議やレーニンの活動を名匠ミハイル・ロンムがダイナミックに再現したもので、レーニンがユーモラスに描かれていることも特徴的。
(1937)監督・ミハイル・ロンム、ドミトリー・ワシーリエフ、脚本・アレクセイ・カプレル、撮影・ボリス・ヴォルチョク、美術・ボリス・ドゥブロフスキー=エシュケ、ニコライ・ソロヴィヨフ、音楽・アナトーリー・アレクサンドロフ
出演・ボリス・シチューキン、ニコライ・オフロープコフ、K・コーロボワ、ワシリー・ワーニン、ウラジーミル・ポクロフスキー、A・コワレフスキー、ニコライ・スヴォボジン、セミョーン・ゴリトシュタブ、ニコライ・ソコロフ
(101分・35mm・白黒)


1938
★アレクサンドル・ネフスキー Александр Невский
中世ロシアにおける、君主ネフスキー(チェルカーソフ)率いるノヴゴロド軍とドイツ騎士団との戦いを、「社会主義リアリズム」路線以降、過去の自分の作品を厳しく批判されていた巨匠エイゼンシュテインが描き、大成功を収めた作品。製作当時のソ連とドイツとの緊張状態が重ね合わされているが、公開の翌年に独ソ不可侵条約が結ばれると上映中止となり、41年のドイツ軍侵攻と同時に再公開された。
(1938モスフィルム)監督脚本・セルゲイ・エイゼンシュテイン、監督・ドミトリー・ワシーリエフ、脚本・ピョートル・パヴレンコ、撮影・エドゥアルド・ティッセ、美術・ヨシフ・シュピネリ、ニコライ・ソロヴィヨフ、音楽・セルゲイ・プロコフィエフ
出演・ニコライ・チェルカーソフ、ニコライ・オフロプコフ、アンドレイ・アブリコーソフ、ドミトリー・オルロフ、ワシリー・ノヴィコフ
(108分・35mm・白黒)

★ヴォルガ・ヴォルガ Волга-Волга
スターリン時代にあって、『陽気な連中』(1934年)や『サーカス』(1936年)といったミュージカル・コメディに力を発揮したアレクサンドロフの作品。ヴォルガ河を遡ってモスクワに向かう船の上で、社会諷刺を絡めつつ陽気な歌と踊りが繰り広げられる。
(1938)監督脚本・グリゴーリー・アレクサンドロフ、脚本・ミハイル・ヴォリピン、ニコライ・エルドマン、撮影・ウラジーミル・ニールセン、ボリス・ペトロフ、美術・ゲオルギー・グリフツォフ、M・カリャーキン、音楽・イサーク・ドゥナエフスキー
出演・イーゴリ・イリインスキー、リュボーフィ・オルローワ、パーヴェル・オレネフ、アンドレイ・トゥティシュキン、セルゲイ・アンチモノフ、ウラジーミル・ヴォロジン、マリヤ・ミローノワ
(106分・35mm・白黒)



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by sentence2307 | 2018-07-11 11:31 | 映画 | Comments(0)