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世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307
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オンライン映画批評家協会賞

映画批評家って、きっとどこの国も同じなんだなという気がします。

作品を評価するうえにおいて、自分は他の批評家とは全然違うんだというその人なりのカラーを見せなければ、存在価値そのものを疑われてしまう微妙な立場の職業ですものね。

自分が創作するわけではないという「負い目」を読者に感じさせてしまうかどうか、自分では作りもしない癖に外野で言いたいこと言ってらあ、なんて思われたら批評家として存在そのものを否定されたことになってしまうでしょうし、それこそ最後だと思います。

だから、独自性を出すというあたりが、どうしても求められる勝負どころなのだろうと思います。

月末に向けて、いま全米各地区でいろいろな映画批評家賞のノミネートが発表されているわけでずか、それぞれがあまりにも違う結果を見ていると、どうしてもそんなふうに感じてしまいます。

素人考えでは、アカデミーの選出と軌を一にした選出をする方が意味もあり、評価もされるのではないかと思ってしまうのですが、どうも逆みたいですね。

まあ、奇を衒うというか、そうでもしなければ、批評のオリジナリティなんて出しようがないのかもしれません。

この「オンライン映画批評家協会賞」での過去8回の結果を見ると(今年で9回目です)、作品賞ノミネート5作品のうちアカデミー賞とは例年多くて3本くらいが一致する程度の確度ですので、やっぱりこの批評家賞もまた「独自性路線」をいっている感じです。

一昨年も、なんと「キル・ビルVol.1」を作品賞候補に選出し、また、昨年なんかは、アカデミー賞との一致が、実に「サイドウェイ」だけだったという自主独立超完全独自性路線をイッテいる映画批評家賞ってなわけです。

しかし、それは去年までのこと、今年はちょっと様子が違います。

なにせオスカー有力コンテンダーの名前がずらりと居並ぶ「まとも」振りです。

どの部門のどの作品もそのままオスカー候補として指名されても、なんら不思議でないほどの直球です。

しかし、そんな中たしかに独自性はありました。

助演男優部門のミッキー・ロークです。

このノミネート群を見る限り「シン・シティ」が技術部門で高い評価され、批評家からかなりの票を集め、好意的に受け入れられていることが判断出来るような気がします。

★作品賞
ブロークバック・マウンテン (フォーカス・フィーチャーズ)
クラッシュ (ライオンズゲート)
グッドナイト&グッドラック (ワーナー・インディペンデント)
ヒストリー・オブ・バイオレンス (ニューライン)
ミュンヘン (ユニバーサル)

★監督賞
ジョージ・クルーニー (グッドナイト&グッドラック)
デヴィッド・クローネンバーグ (ヒストリー・オブ・バイオレンス)
アン・リー (ブロークバック・マウンテン)
ピーター・ジャクソン (キング・コング)
スティーヴン・スピルバーグ (ミュンヘン)

★主演男優賞
フィリップ・シーモア・ホフマン (カポーティ)
テレンス・ハワード (Hustle & Flow)
ヒース・レジャー (ブロークバック・マウンテン)
ホアキン・フェニックス (ウォーク・ザ・ライン/君につづく道)
デヴィッド・ストラザーン (グッドナイト&グッドラック)

★主演女優賞
ジョアン・アレン (The Upside of Anger)
フェリシティ・ハフマン (Transamerica)
キーラ・ナイトレイ (プライドと偏見)
ナオミ・ワッツ (キング・コング)
リース・ウィザースプーン (ウォーク・ザ・ライン/君につづく道)

★助演男優賞
マット・ディロン (クラッシュ)
ポール・ジャマッティ (シンデレラマン)
ジェイク・ギレンホール (ブロークバック・マウンテン)
ウィリアム・ハート (ヒストリー・オブ・バイオレンス)
ミッキー・ローク (シン・シティ)

★助演女優賞
エイミー・アダムス (Junebug)
マリア・ベロ (ヒストリー・オブ・バイオレンス)
キャサリン・キーナー (カポーティ)
レイチェル・ワイズ (The Constant Gardener)
ミシェル・ウィリアムス (ブロークバック・マウンテン)

★脚本賞
ジム・ジャームッシュ (Broken Flowers)
ポール・ハギス、ボビー・モレスコ (クラッシュ)
ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ (グッドナイト&グッドラック)
ウディ・アレン (Match Point)
ノア・ボーンバッハ (The Squid and the Whale)

★脚色賞
ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ (ブロークバック・マウンテン)
ダン・フッターマン (カポーティ)
ジェフリー・ケイン (The Constant Gardener)
ジョシュ・オルソン (ヒストリー・オブ・バイオレンス)
トニー・クシュナー (ミュンヘン)

★ブレイクスルー監督賞
ジャド・アパトウ (The 40-Year-Old Virgin)
クレイグ・ブリュワー (Hustle & Flow)
ポール・ハギス (クラッシュ)
ベネット・ミラー (カポーティ)
ジョー・ライト (プライドと偏見)

★ブレイクスルー演技賞
ネイサン・フィリオ (Serenity)
ジョージー・ヘンリー (ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女)
トニー・ジャー (マッハ!)
クオリアンカ・キルヒャー (ニュー・ワールド)
オーウェン・クライン (The Squid and the Whale)

★撮影賞
ロドリゴ・プリエト (ブロークバック・マウンテン)
ロバート・エルスウィット (グッドナイト&グッドラック)
エマニュエル・ルベッキ (ニュー・ワールド)
ロバート・ロドリゲス (シン・シティ)
クリストファー・ドイル (2046)

★編集賞
クレア・シンプソン (The Constant Gardener)
スティーヴン・ミリオン (グッドナイト&グッドラック)
ロナルド・サンダース (ヒストリー・オブ・バイオレンス)
マイケル・カーン (ミュンヘン)
ロバート・ロドリゲス (シン・シティ)

★作曲賞
グスターボ・サンタオラヤ (ブロークバック・マウンテン)
ジェームズ・ニュートン・ハワード、ハンス・ジマー (バットマン ビギンズ)
ジェームズ・ニュートン・ハワード (キング・コング)
ジョン・ウィリアムズ (ミュンヘン)
ジェームズ・ホーナー (ニュー・ワールド)

★アニメーション映画賞
ハウルの動く城
マダガスカル
ロボッツ
ティム・バートンのコープスブライド
ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!

★外国語映画賞
ヒドゥン(オーストリア)
ヒトラー/最期の12日間(ドイツ)
カンフーハッスル(中国)
オールドボーイ(韓国)
2046(香港)

★ドキュメンタリー映画賞
The Aristocrats
Enron: The Smartest Guys in the Room
Grizzly Man
皇帝ペンギン
MURDER BALL
by sentence2307 | 2006-01-14 00:27 | 映画 | Comments(0)