製作者組合賞 Producers Guild Awards
2006年 01月 24日
なにしろ5本中4本がインディ系配給会社作品ということで、去年の華やかさを記憶している人にとっては、今年は随分と地味目で寂しいなんて思っている人もいるかもしれませんが、質的に見たら、果たしてどうなのでしょうか。
あの去年の華やかさを、単にネームバリューのある人たちの総花的なお祭りみたいなものにすぎず、必ずしも実質が伴なっているとは思わなかったなんて辛らつなことを言う人もいたくらいです。
さて、「製作者組合賞」が発表されたので、これからのスケジュールを少し確認しておきましょう。
このあと、既にノミネーションが終わっているその他の各組合賞(監督組合賞が1月28日、俳優組合賞が1月29日)が、アカデミー賞のノミネーション(1月31日)を挟んで順次発表され、2月には入れば、ほとんどその他の組合賞がひとつひとつ発表されていくうちに、またたくまに3月のアカデミー賞の発表を迎えてしまうという感じになります。
ですので、この微妙な時期になされる数々の組合賞の選考は、各賞それぞれ現場で働く者達の独自性が強いという要素を理由にアカデミー賞への影響度がそれほど高くないというのが一般的な通説なのですが、個人的にはそうは思っていません。
同じ苦労を骨身に沁みて知っている現場サイドの同業者の鑑識眼だからこそ、その確かさは信憑性もあり、必ずやアカデミー賞の動向に大きく影響するに違いないと思っています。
なにしろ(以前にも言ったかもしれませんが)各組合賞はアカデミー賞へ投票する人たちと大きくかぶっているので直結度が極めて高いとみるのが当然で、現場以外のアカデミー会員との価値観にそれほどの落差があるとはどうしても考えられません。
映画のプロデューサーたちが同業者を表彰するこのPGAは、過去10年で実に7回もの高確率でアカデミー賞と受賞作品が重なっているというデータもあるくらいです。
製作者組合賞
★作品賞
◎ブロークバック・マウンテン (フォーカス・フィーチャーズ)
カポーティ (ソニー・クラシックス)
クラッシュ (ライオンズゲート)
グッドナイト&グッドラック (ワーナー・インディペンデント)
ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 (20世紀FOX)
★アニメーション映画賞
◎ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ! (ドリーム・ワークス)
チキン・リトル (ブエナ・ビスタ)
マダガスカル (ドリーム・ワークス)
ロボッツ (20世紀FOX)
ティム・バートンのコープスブライド (ワーナー・ブラザース)