世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307

2005年 01月 03日 ( 3 )

ラスベガス映画批評家協会賞が発表されました。

作品賞:『アビエイター』

監督賞:マーティン・スコセッシ『アビエイター』

主演男優賞:ジェイミー・フォックス『レイ』

主演女優賞:ケイト・ウィンスレット『エターナル・サンシャイン』『ネバーランド』

助演男優賞:クライヴ・オーウェン『Closer』

助演女優賞:ケイト・ブランシェット『アビエイター』『ライフ・アクアティック』

脚本賞:『エターナル・サンシャイン』

若手俳優賞:フレディ・ハイモア『ネバーランド』

撮影賞:『アビエイター』

編集賞:『アビエイター』

美術賞:『アビエイター』

衣装デザイン賞:『アビエイター』

視覚効果賞:『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』

オリジナル作曲賞:『Mr.インクレディブル』

主題歌賞:“Old Habits Die Hard”『Alfie』

ファミリー映画賞:『ネバーランド』

外国語映画賞:『HERO』(中国)

アニメーション映画賞:『Mr.インクレディブル』

ドキュメンタリー映画賞:『華氏911』


【作品トップ10】

1.『アビエイター』

2.『エターナル・サンシャイン』

3.『Sideways』

4.『ネバーランド』

5.『Mr.インクレディブル』

6.『レイ』

7.『Kinsey』

8.『Million Dollar Baby』

9.『Vera Drake』

10.『パッション』
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by sentence2307 | 2005-01-03 22:45 | 映画 | Comments(0)
カンザスシティ映画批評家協会賞が発表されました。

作品賞:『Million Dollar Baby』

監督賞:マーティン・スコセッシ『アビエイター』

主演男優賞:ジェイミー・フォックス『レイ』

主演女優賞:ヒラリー・スワンク『Million Dollar Baby』

助演男優賞:トーマス・ヘイデン・チャーチ『Sideways』

助演女優賞:ケイト・ブランシェット『アビエイター』

オリジナル脚本賞:『エターナル・サンシャイン』

脚色賞:『Sideways』

外国語映画賞:『ロング・エンゲージメント』(フランス)

アニメーション映画賞:『Mr.インクレディブル』

ドキュメンタリー映画賞:『華氏911』
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by sentence2307 | 2005-01-03 17:59 | 映画 | Comments(0)

早川雪洲

同窓会に出席して、古いダチと久しぶりに顔を合わせる気恥ずかしさは、年を経ればなくなるものかと思っていましたが、却ってますます募るものだなと、ここ数年来実感しています。

若い頃の自分の容貌(そんな大それたシロモノではありませんが)を知っている友人たちの前に、すっかり弛み切り様変わりした現在の情けない姿を晒すということに、こんな自分でも気後れというか抵抗感を覚えてしまうくらいですから、ましてや女性なら、その辺はもっとナーバスなものがあるだろうなと思います。

女性陣の出席率が年毎に落ちていくのも、自分のことを考え合わせると、納得して同感できる気持ちです。

聞くところによれば、同窓会に出てこない女性たちも、彼女たちだけの集まりは保っているらしく、結局男どもの前に、なにもわざわざ容色の衰えを晒すような義理もないか、というところが本音らしいのです。

しかし、男にとっては、却って女性が少ない集まりというのが、またとない愉しみであるというのは、女性がとてもチャーミングに見えるからで、優しい気持ちになって思わずこちらから話しかけたくなったりします。

ここのところ、ついぞ抱いたことのない、忘れかけていた感情のひとつですよね。

さて、久しぶりに会った友人と話す楽しみは、自分の知らない仕事の世界について知ることができることが大きな魅力です。

ある友人から、アメリカのバイヤーと接触することの多い仕事で苦労しているんだという愚痴を聞きながら、こんな意外な話も聞きました。

映画好きのアメリカ人と話していると、ここのところ必ず「ラスト・サムライ」の渡辺謙の話がまず出てくるのですが、だいたいそのあとで「早川雪洲」の名前があげられるというのです。

そして、彼らは口々に
「なぜ日本人は、自分たちアメリカ人より、あの偉大な雪洲早川のことをよく知らないのか、また知ろうとしないのか不思議であり、驚きであり、疑問である」
と前置きしてから、その映画愛好家のアメリカ人は、我が友にして無知なる日本青年にこうレクチャーをたれたそうです。

早川雪洲の全盛は1920年代、当時その人気はチャップリンを凌ぐといわれ、業界人でさえ彼を「グレート・セッシュウ」と呼び、当時のギャラは週給1万ドル、年収をいまのレートになおすと40億円はくだらないとみられている。

ハリウッドを代表するスター、ルドルフ・ヴァレンチノやハンフリー・ボガードも、銀幕の雪洲に憧れて映画界入りしたというくらいの、まさに大スターだったのだと。

確かに僕自身も早川雪洲という人のことをよく知りませんでした、まさに虚を突かれたような思いでその話を聞きました。

せいぜい知っていることといえば、わずかに、数年前のあるクイズ番組での出題に
「ハリウッドでラブシーンなどの撮影の時に、背の低い俳優が台に乗って演技をするその台のことをなんというか」
という問題が出され、正解者が皆無のその答えというのが、ハリウッドでは台を使って俳優を大きく見せることを「セッシュ」する「Do it sessue」と呼んでいるという、そのくらいの知識しかありませんでした。

もちろん、その名sessueは、いうまでもなく早川雪洲の名前から命名されたのだそうです。

なるほど、今回フィルムセンターで紹介・上映されるアメリカ無声映画傑作選のなかの4本の早川雪洲主演作「颱風」、「火の海」、「チート」、「蛟龍を描く人」に見られるアメリカにおける大成功と、その後の日本におけるそれ程でもないショボイ知名度とを比べたら、確かにアメリカ人が奇異な感じを抱くのは当然のことかもしれません。

逆に僕たちにとっては、デヴィッド・リーン監督の「戦場にかける橋」57で日本の軍人という重要な役を、「聞いたこともない名前の」早川雪洲とかいう人の、それ程うまいとも思えない演技(アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたのですが、あの賞には時たま「長年の功績を讃える」というサーヴィスでノミネートすることもあるので、額面どおり受け取っていいものかどうかは疑問です)を見ながら、日本には他にもっともっとうまい役者がゴマンといるのに、なにもよりにもよって何故あんな俳優を使ったのかと、当時映研の仲間と公然と話し合ったほどですから、きっと他の人たちだって、おして知るべしだったでしょうし、日米のその認識の格差を肌で実感した次第でした。

人名辞典を引っ張り出して、「早川雪洲」の項を開けてみました。

そこには、こんなふうに書かれていました。

「1915年雪洲はインスのもとを離れ,パラマウント系の映画会社フィーチャープレイ社に週給1000ドルという破格のギャラで迎えられ、そこで雪洲を大スターする作品『ザ・チート』を撮るセシル・B・デミルに出会う。
『ザ・チート』は,女性の体に焼き印を押すというショッキングなシーンもありセンセーショナルな話題を呼んだ作品で、アメリカ人女性には凄い人気を得た。
人気の秘密は、アメリカ人にもひけを取らない体格と美しい容姿、東洋の神秘を感じさせる妖しい雰囲気、貧しい移民労働者たちの唯一の娯楽として映画が急成長した時代であったことなどがあげられる。
しかし、その人気は、実は一部のアメリカ人女性だけが熱狂しただけで、多くのアメリカ人や日本人は,距離を置いた冷静な捉え方をした。
『ザ・チート』の冷酷でサディスティックな強烈なイメージのために日系アメリカ人たちは白人から白い目で見られ,また日本国内では国辱的なスターという印象が定着した。」

サイレントからトーキーの変わる時に、早川雪洲もスターの座を追われるようにして帰国しています。

しかし、「ザ・チート」で貼られた国辱スターというレッテルは、生涯にわたって彼の俳優活動を躓かせたように記されていました。
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by sentence2307 | 2005-01-03 17:30 | 映画 | Comments(2)