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世界のあらゆる映画を偏執的に見まくる韜晦風断腸亭日乗


by sentence2307
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カテゴリ:ロバート・マリガン( 1 )

たしかあれは去年のことだったと思いますが、BS放送で「American Film Institute Best 100」をやりました。

総合司会がジョディ・フォスターで、すべてのアメリカ映画の名作の中から、さらに選りすぐりの100本を選出し、その作品ごとにそれぞれの思い入れをスターが熱く語るという豪華で楽しい番組でした。

あのなかで今でも忘れられないひとつのコメントがあります。

バート・レイノルズが、「アラバマ物語」について語った部分です。

いまネットで調べてみたのですが、「アラバマ物語」は34位にランクされていました。

このロバート・マリガン監督作、地味なわりには意外と上位なのでやや意外な感じがします。

しかし、もっと意外なのは、バート・レイノルズと「アラバマ物語」の取り合わせです。

かたやアメリカン・フットボールがよく似合う「精悍なルックスと野性的なセックス・アピール」が売りのコテコテの大味なハリウッド・スターですし、かたや人種差別の偏見に孤立しながらひとり闘う気高い弁護士の父を子供の視点から描いた、いわばアメリカの良心と正義を誠実に謳い上げた繊細な名作です。

そして、この作品で芯のある誠実な弁護士を格調高く演じたグレゴリー・ペックは、アカデミー主演男優賞を獲得しました。

バート・レイノルズは、そのコメントのなかで、この作品を見てふたつのことにショックを受けたと語っていました。

ひとつは、この自由の国アメリカに人種差別という醜悪なものが存在していること、そして、もうひとつは、同時にその差別に敢然と立ち向かうアメリカの正義もまた存在していたということ。

目を潤ませながら語るレイノルズの意外な面を見て、ちょっと感動しそうになったのは事実ですが、反面、アメリカにいながらその年まで(この作品の封切時には、26歳くらいだと思いますが)人種差別を知らなかったというのも、カマトトというか随分のんきな話のような気もしないではありません。

しかし、「アラバマ物語」について書き出したのは、なにも世間知らずのレイノルズのことを書くためではありません。

つい最近この作品がロバート・デュバルのデビュー作だと知って、驚いたということを書きたかったのですが・・・。
by sentence2307 | 2004-12-21 23:10 | ロバート・マリガン | Comments(0)